理事長所信
【はじめに】
日本全国で人口減少が進む中、美濃市においても人口減少が進み、ここ最近では毎年250人程度人口が減少しています。美濃市としての地域経済や行政サービスなどを一定のレベルに保つためには、人口減少に歯止めをかけることは重要な課題の一つになっています。美濃青年会議所も例外ではなく、メンバーの数は年々減少しております。その中で、この歴史ある美濃青年会議所を存続させ地域への奉仕活動・貢献活動を継続していくためには、会員拡大は最重要課題と考えます。しかし、なぜ会員メンバーは減少していくのでしょうか?前提として、人口減少も大きな要因の一つであると思われますが、私が考える一番の要因は、美濃青年会議所の活動が地域の方々に届いておらず、どのような組織であるかその魅力が十分に伝わっていないことにあるのではないかと考えています。
かつて、経営者・事業者が多く存在した時代には、美濃青年会議所は自己研鑽の場所として地域への奉仕を担っていくことができました。しかし、経営者・事業者の人数も少なくなってきている現状においては、自己研鑽の場所のみならず、地域を盛り上げる同志として経営者・事業者以外の方々にも私たちの活動に興味を持ってもらい、私たちの活動に参加してもらう必要があると考えます。
そのためには、私たち美濃青年会議所は改めて地域に向き合うだけでなく、私たち自身が本気で行う活動を通して切磋琢磨し合いながらJC活動を楽しみ、地域の方々から魅力的な組織であると思われるよう、自分たちの活動や組織の在り方を見直さなくてはなりません。
【誰もが勇気をもってチャレンジできる地域を目指して】
私たちが住むこの美濃市も人口減少に加え、少子高齢化も進んでいます。また、高校卒業後は美濃市外へ移り住み、そのまま戻ってこないことが後を絶ちません。若者や青年世代の方々が美濃市で暮らしたいと思えるよう、魅力的なまちづくりを行うことは人口流出の抑制につながり、人口減少に歯止めをかける一つの手段と考えます。そして、この魅力については、自然の豊かさや歴史のあるうだつの町並みなどハードとしての有形資産もありますが、若者や青年がやりたいことに挑戦しやすい場所であるということもソフトとしての無形資産として、とても重要であると考えます。私たちが住むこの地域が、若者や青年をはじめ、誰もが挑戦することのできる地域に変わっていけるための第1歩を2025年度に踏み出したいと思っています。
【地域に向き合い、行動を起こす仲間を増やす】
青年会議所のメンバーは、自己研鑽を積んで成長しながら地域への奉仕を行うことを目的に活動をしています。この地域への奉仕について、メンバーの数が減少しており、できることも限られている今だからこそ、地域にしっかりと向き合い、地域への奉仕を行う必要があります。
一方、地域への奉仕を行うにあたり、私たち青年会議所だけでは実現できないことも出てくるかと思います。しかし、そこで諦めては何も始まりません。私たち青年会議所のメンバーだけで実現できないのであれば、地域の声と私たちの想いを共有できる新たな仲間を集めていきましょう。それでも足りないのであれば、地域の諸団体や企業、行政など様々なところを巻き込み、連携して実現していきましょう。
【温故知新を大切に、未来に繋がる組織へ変わる】
美濃青年会議所は62年の歴史があり、それぞれの年度ごとにバトンをつないできました。そのため、組織としての在り方や制度、事業の進め方などにおいても、伝統を重んじるとともに慣例的なものも多くあります。これらの伝統・文化・価値観については、歴史を紡いできたからこそ成長と発展の機会のために、変えることなく次世代へ残していくべきものは多くあります。
一方で、時代の変化のスピードが速くなり、VUCA(Volatility・Uncertainty・Complexity・Ambiguity)と呼ばれる時代においては、そのスピードに乗り遅れることなく、時代に合わせて活動を推進していく必要があります。また、技術発展によるデジタルトランスフォーメーション(DX)が叫ばれて久しい中で、組織運営の在り方も変えていかなくてはなりません。
未来に繋がる組織として持続していくために、青年会議所として必要な文化や大事な価値観などは絶やすことなく残しつつ、変えるべきところは変えていきたいと思います。
【切磋琢磨しながら本気を楽しむJAYCEEになる】
人生は楽しい方がいい。これには誰も異論はないと思います。一方、ここでの楽しさというのは、人それぞれで解釈があるはずです。JAYCEEにとっての楽しさというのは、メンバーや関わってくれる仲間とともに切磋琢磨してJC活動に本気で邁進し、一つの目標を達成したときに味わえるものだと私は考えます。
一方、青年会議所のメンバーには、青年会議所の活動のために、社業や仕事の合間をぬって日々活動を行っている方が多く、時には理事会や委員会で厳しい意見を受けることもあり、JC活動が嫌になることもあると思います。しかしながら、私たちが今ここにいるのは、自分自身で選択した結果です。今まさにその瞬間辛いと思ってしまうかもしれませんが、少し視野を広げると、その辛い瞬間は、目標を達成したときに喜びや楽しさを与えてくれるスパイスになります。当たり障りのない平坦な道もある意味で楽かもしれませんが、山あり谷ありでしんどい思いをしながら目標に向かっていくことこそ本当の楽しいにつながると私は信じています。
経営者・事業者の数が減少している美濃市においては、経営者・事業者以外からの入会を考えなければならない状況だと思います。そのためには、地域住民から、青年会議所はまちのために本気で楽しく活動している団体であると思われることが第一歩です。本気で楽しむJAYCEEが集まる組織になっていきましょう。
【結びに】
最後になりましたが、入会3年目の年でありながら、一般社団法人美濃青年会議所第62代理事長という大役を拝命させていただく機会をいただき、現役メンバーをはじめ、OB諸氏の方々には誠に感謝申し上げます。これらの御恩を胸に秘め、62年間紡いできた青年会議所としての伝統・文化・誇りを絶やすことなく未来へ繋いでいくだけでなく、この2025年が時代に合わせて進化していくシン・美濃JC元年となるよう、本気なJAYCEEの仲間と共に切磋琢磨しつつ邁進していく所存です。
さあ、一緒にBegin Your Adventure!